レポート
▶︎レポーター
SCD事務局 岩渕康樹(人環7期)
先日「お知らせ」に掲載しました「2017.4.22第20回人環SCD「奥多摩での活動から見る行政」」について報告します。
https://hosei-jinkan-club.jp/2017/04/18/jinkan-scd-20170422/
★概要
ゲストスピーカー:株式会社東京・森と市庭 営業部長 菅原和利さん
菅原さんは人間環境学部の卒業生(2010年卒)であり、現在は奥多摩に住みながら東京の森と都市をつなげるための活動をしています。また、今回は公開ゼミとし、人環倶楽部や直前の人環セミナーでの告知もあり、十数人が参加しました。
「株式会社東京・森と市庭」
■これまでの取組
・人間環境学部学生のときからサークルで奥多摩に入り浸り→就活でITベンチャーに就職が決まる→卒業前のアミタ㈱へのインターンシップを経て奥多摩で起業を決意→奥多摩で移住し働きながら事業計画を練りついに起業(地域プロダクション)→事業が軌道に乗りかけた時に家庭の事情で実家に戻ることに→地元で不動産営業マンとして奮闘→友人から奥多摩で林業の仕事をしないかと説得→現職。
・学生の時に初めて1人で奥多摩に行ったとき、地元のおじさんから言われた衝撃のヒトコト「この街は死んでいる。」「君にこの街が救えるか?」が人生を変えたと言っても過言ではないかもしれません。
◯詳しくはこちらに
http://melike.info/article/874/
■いまの仕事
◯「株式会社東京・森と市庭」の社員として、奥多摩の林業の6次産業化を進めています。
・林業の現状は非常に不安。きちんとした材木になるのに、杉は50年かかります。しかし、1haあたりの市場価格より、最初の10年を育てるコストの方が高いとか。これでは林業が産業として成り立ちません。特に仲卸や加工・流通の過程でコストがかかることが課題です。
・奥多摩の林家(林のオーナー)から「森と市庭」で調達から加工・流通まで一気通貫で行い、提携工務店やリース業によって最終消費者に提供しています。
◯サービス内容
・主にオフィス向けに奥多摩の木材を使ったリフォームやリース業。通常のフロアカーペットと同じ規格、同じように簡単に敷設できる無垢ヒノキのタイルカーペットが印象的。無垢のヒノキ張りにするのは職人が現地で加工する必要があり大変だが、これなら誰でも簡単にできます。
・保育園向けに木工の室内遊具の提供
・「木育」ワークショップなど。奥多摩に木工体験の場所を運営。ネイチャーガイドや出張のワークショップなども行っています。
■質問
Q1:お話の中で、行政に対して「失敗できる環境」を求めていたが、もっと具体的に言うと?(社会人学生)
A1:小さな噂話に尾ひれがついて、変な話になって問題になったことがあった。行政の人はコミュニケーションが遠い気がする。若者やチャレンジする人にもっと近づいてやりとりしてほしい。そして、そういう人を応援して欲しい。
Q2:10年経って奥多摩は救えている?(学生)
A2:まだ道半ば。ただ自分だけではない。10年前は奥多摩で何かやろうとする人はいなかった。今は、地ビールを作る人や、奥多摩の木で作ったカナディアンカヌーを作ってツアーをする人なども出てきた。皆で頑張っている。
■感想
人間環境学部の人にしかわからないかもしれませんが、“人環魂、人環愛”を感じられるプレゼンテーションでした。直前の人環セミナーで告知したこともあり現役の学生も数人来ていましたが、非常に熱心に聞いていたのが印象的。人間環境学部らしい仕事のキャリアを考える際に、新しい選択肢を提供してくれたのではないでしょうか。
https://hosei-jinkan-club.jp/2017/04/18/jinkan-scd-20170422/
★概要
ゲストスピーカー:株式会社東京・森と市庭 営業部長 菅原和利さん
菅原さんは人間環境学部の卒業生(2010年卒)であり、現在は奥多摩に住みながら東京の森と都市をつなげるための活動をしています。また、今回は公開ゼミとし、人環倶楽部や直前の人環セミナーでの告知もあり、十数人が参加しました。
「株式会社東京・森と市庭」
■これまでの取組
・人間環境学部学生のときからサークルで奥多摩に入り浸り→就活でITベンチャーに就職が決まる→卒業前のアミタ㈱へのインターンシップを経て奥多摩で起業を決意→奥多摩で移住し働きながら事業計画を練りついに起業(地域プロダクション)→事業が軌道に乗りかけた時に家庭の事情で実家に戻ることに→地元で不動産営業マンとして奮闘→友人から奥多摩で林業の仕事をしないかと説得→現職。
・学生の時に初めて1人で奥多摩に行ったとき、地元のおじさんから言われた衝撃のヒトコト「この街は死んでいる。」「君にこの街が救えるか?」が人生を変えたと言っても過言ではないかもしれません。
◯詳しくはこちらに
http://melike.info/article/874/
■いまの仕事
◯「株式会社東京・森と市庭」の社員として、奥多摩の林業の6次産業化を進めています。
・林業の現状は非常に不安。きちんとした材木になるのに、杉は50年かかります。しかし、1haあたりの市場価格より、最初の10年を育てるコストの方が高いとか。これでは林業が産業として成り立ちません。特に仲卸や加工・流通の過程でコストがかかることが課題です。
・奥多摩の林家(林のオーナー)から「森と市庭」で調達から加工・流通まで一気通貫で行い、提携工務店やリース業によって最終消費者に提供しています。
◯サービス内容
・主にオフィス向けに奥多摩の木材を使ったリフォームやリース業。通常のフロアカーペットと同じ規格、同じように簡単に敷設できる無垢ヒノキのタイルカーペットが印象的。無垢のヒノキ張りにするのは職人が現地で加工する必要があり大変だが、これなら誰でも簡単にできます。
・保育園向けに木工の室内遊具の提供
・「木育」ワークショップなど。奥多摩に木工体験の場所を運営。ネイチャーガイドや出張のワークショップなども行っています。
■質問
Q1:お話の中で、行政に対して「失敗できる環境」を求めていたが、もっと具体的に言うと?(社会人学生)
A1:小さな噂話に尾ひれがついて、変な話になって問題になったことがあった。行政の人はコミュニケーションが遠い気がする。若者やチャレンジする人にもっと近づいてやりとりしてほしい。そして、そういう人を応援して欲しい。
Q2:10年経って奥多摩は救えている?(学生)
A2:まだ道半ば。ただ自分だけではない。10年前は奥多摩で何かやろうとする人はいなかった。今は、地ビールを作る人や、奥多摩の木で作ったカナディアンカヌーを作ってツアーをする人なども出てきた。皆で頑張っている。
■感想
人間環境学部の人にしかわからないかもしれませんが、“人環魂、人環愛”を感じられるプレゼンテーションでした。直前の人環セミナーで告知したこともあり現役の学生も数人来ていましたが、非常に熱心に聞いていたのが印象的。人間環境学部らしい仕事のキャリアを考える際に、新しい選択肢を提供してくれたのではないでしょうか。