2016.11.15

首都圏から被災地「ふくしま」を知り、これからのエネルギーのあり方について考える

レポート

▶︎レポーター

高崎 大輔(たかさき だいすけ)  人環5期  校友会 人間環境学部同窓会 副会長

渡邊・松本研究会で講義

テーマ:“首都圏から被災地「ふくしま」を知り、これからのエネルギーのあり方について考える”

東日本大震災による福島第一原子力事故が起きてからから5年と9カ月が経ち、いまだ約8万にも上る被災者の方々は避難生活を続け故郷(ふるさと)へ戻れず、今月を終えると6回目のお正月を避難先等で迎えることになります。

震災当時、電力不足による計画停電や夏の「電力使用制限令」、節電・省エネ機器の普及やその啓発などにより電力消費を抑制するする意識は高まりましたが、昨今においてその意識は希薄されつつあり、特に今年4月から始まった「電力小売全面自由化」導入により、「消費者」は、より安い料金プラン等を選択することを重視し、一方「供給者」は、低価格を提供するため消費者により多くの電力を消費してもらおうと促す傾向にあります。われわれ電気を使う消費者は時間の経過とともに5年と9か月前の事故の甚大さ、悲惨さ、またそこから得られた教訓、電気やエネルギーの尊さを忘れてしまったように感じます。

今回は、渡邊先生・松本先生のご厚意により、研究会の授業に参加させていただき、平成27年度から福島県いわき市ほか浜通り地方で、いわき湯本温泉「古滝屋」の里見様や帝京平成大学の小森先生(地学)のご協力を得ながら、学生等の引率および調査をおこなってきたことを中心に報告させていただき、これからの電気やエネルギーのあり方や使い方などについて一緒に考えてみました。

震災から2か月後の津波被害に遭った住宅の様子です。

撮影場所:いわき市四倉

来年4月に避難解除(帰還宣言)を予定している浪江町市街地の様子です。

除染作業を終え、これから家屋の建て替え・修繕等が行われ、少しずつ復興していきます。

撮影場所:浪江町

津波被害に遭ったパトカー慰霊碑の前で黙とうを捧げました。

撮影場所:富岡町

・経済成長やひとの生活と電力の関係

・エネルギー源の変遷(石炭→石油・LNG→原子力→再エネ)

・炭鉱で栄えた町の様子

・震災当時の状況、避難指示区域の状況

・避難解除(帰還宣言)後の各町村の状況と課題等

・復興の象徴と位置づけられる再生エネルギーの設置状況とその課題等

これからも定期的に現地へ行く予定です。この掲示板を通じて募集いたしますので、ご興味のある方はぜひ参加してみて下さい。